エクセルで母平均の95,99%信頼区間の上限・下限の求め方【コピペ可】

エクセルでも母集団の区間推定を行うことができます。 母平均の信頼区間の上下限の値を直接算出できる関数はありませんが、 T.INV.2T 関数を使った計算で算出できます。

下にサンプルのセルデータがあるので、 コピペですぐに使用できます。

信頼区間は、ある一定の確率で母集団の真の値が存在する区間のこと です。

• 具体例：「母平均の95%信頼区間は $X_1 \sim X_2$」＝「母平均が95%の確率で $X_1 \sim X_2$ に存在する」

手元にあるサンプル（標本）データから、母集団の平均値を推定する際に使用します。

以下の 全セルをコピー ボタンをクリックし、エクセルの A1 セルに貼り付けると、 D10、D11 セルに母平均の95%信頼区間の上下限（下記の場合 14.96324316, 11.03675684）が算出されます。

データを変更したい場合は、 A列を書き換えてください。

D6セルの値 (信頼度) を 0.99 に変更すると、99%信頼区間が算出されます。

エクセルで信頼区間の上限・下限を算出するための手順は以下の3つです。

データから標本平均、不偏標準偏差、サンプル数（データ数）を算出します。 それぞれ使用する関数は以下の通りです。

• 標本平均：AVERAGE 関数
• 不偏標準偏差: STDEV.S 関数
• サンプル数（データ数）: COUNT 関数

信頼区間の算出（手順3）で使用する標準誤差とt値を算出します。

手順1の値を使って、標準誤差を算出します。

• 標準誤差: 不偏標準偏差を、SQRT 関数で平方根化した値

T.INV.2T 関数を使用して、t値を算出します。 T.INV.2T 関数へ渡す第1引数の値を変えると、 信頼度（信頼係数）の値が変えられます。

サンプルでは、D6 セルの値によって、以下のように変わります。

D6セルの値

• 0.95 を指定 95% 信頼区間のt値が算出される
• 0.99 を指定 99% 信頼区間のt値が算出される

手順2で算出した値を使い、信頼区間の上限・下限値を算出します。 標本平均を中心として、± 標準誤差 × t値 が信頼区間の幅となります。

• 信頼区間の上限: 標本平均 + 標準誤差 × t値
• 信頼区間の下限: 標本平均 - 標準誤差 × t値